このお尋ねにはおそらく前提があると思う。私たちは従来、行政相談委員の活動について「行政相談委員は街のオンブズマンである」というふうに言ってきた。また、行政相談委員の方々も、自身の仕事を理解していただく上では(幸いにも日本では、ひょっとすると世界でも一番「オンブズマン」という言葉が普及している国かもしれないので、その意味で)、そういう使い方をしできたわけである。その結果、現状では、「市民オンブズマン」(川崎市の杉山氏のおやりになっていたオンブズマンとは違う意味のオンブズマンであるが)と「街のオンブズマン」という行政相談委員が同じ土俵に立ってしまったということになったわけである。一方において、「市民オンブズマン」の方は連日、新聞に名前が出るものだから、その意味において、「街のオンブズマン」としての行政相談委員の影が薄くなりはしないかというご懸念である。現実には、確かにそういうふうなことで申し上げているが、逆に言うと、行政相談委員の活動とか存在が、幸いにも「街のオンブズマン」という形ではそう人口に膾灸しているわけではないということであろうかと思う。